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パックの検査捕獲(2回目)を行いました

こんにちは、職員のカゲウラです。

じわじわと暑さが迫ってきています…早く、アイスを買いだめしなくては…っ!

 

さて、今回は先日6月4日に行った「パック」の検査捕獲についてご報告です。

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去年の11月に行った前回の検査捕獲では、年齢を感じさせないほどしっかりと脂肪を蓄えていたため、

安心して再放獣することができました。

 

あれから約半年。現在の健康状態の把握と、首輪型発信機の交換のために捕獲を実施しました。

 

6月4日 検査の様子

血液検査や触診で異常は見られませんでした。ただ、ヤマネコが一年で最も痩せているシーズン(体重が大きく季節変動する生態を持つ)ということもあり、前回より1キロほど痩せた状態でした。高齢で歯がかなりすり減っているため、効率よく食餌ができないのも一因かと思われます。過去に肉球転移手術をした患肢(左前肢)は、きれいな状態のままで一安心でした。

11月に付けた首輪型発信機はというと、予想以上にボロボロになっていました。

これを見ると、(野生動物はみんなそうなのですが)大雨も寒波も乗り越えて今日まで生きてきたんだろうなと実感します。

 

体格は以前に比べてずいぶんと細く、小さくなっていました。

保定しても全く抵抗しないおとなしい性格なのですが、その一方で不思議と「強さ」や「たくましさ」を感じさせる個体です。

 

↑新しく装着した首輪型発信機(重さ28g)。首輪の下の皮膚に異常がないことを確認し、前回のものと同じベルトのサイズで装着しました。

 

翌日には放獣し、現在も追跡調査を継続しています。

※パックについては生態調査(自然な状態で寿命を全うするまでの行動をモニタリングする)を目的としているため、怪我や感染症の罹患がない限りは最短の収容期間で山に帰します。

 

この4月で御年12歳になったパック。

軽やかに森に消えていく様子は、まだまだ生きる力に溢れていました。