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春の囀り

皆さま

おはようございます。職員の太田です。

 

 桃の節句も過ぎ、日中は春らしい陽気に包まれる日が多くなってきました。

ヤマネコセンター周辺の山野ではヤマネコ達に繁殖期が訪れ、二頭で連れ立って行動するヤマネコを目撃するようになってきました。ですが、流石はヤマネコで、写真に収めるのは難しいです。しかし、そんなヤマネコ達とは違い、開けた田畑や草原を好む生き物もいます。

アマチュア写真愛好家の強い味方なモズ(百舌鳥)です。

 モズの早贄(はやにえ)と呼ばれる、捕らえた獲物を枝に突き刺して保存する行動を取ることで有名な鳥です。長年この行動の意味が議論されていましたが昨年大阪市立大、北海道大学が「繁殖期に歌う為の栄養食である」と言う論文を発表し生態の一部がやっと解明された鳥でもあります。

 

 生息域は日本全土、中国東部や朝鮮半島にも生息しており、比較的都会でも見られ昔から身近な鳥ですが謎の多い鳥でもあります。繁殖期は生息地域にもよりますが春と秋で、早贄を行うのは秋だけです。

 

 漢字では百舌鳥と表され、繁殖期には様々な鳥の鳴き真似をする囀りをすることが名前の由来となっています。対馬では地形的に開けた土地が田畑となっているので時期さえ合えば、高確率で観察することが出来ます。写真の個体はメスで、羽色に性差がありオスは羽が灰褐色をしています。また、幼鳥だと頭部に鱗模様が目立つので、今年巣立った個体なのかの判別も比較的容易にできます。

 

 この時期から対馬では田植えの準備で土を耕し、小さな生き物が現れるようになるので田んぼ周辺の藪の先端を探すのが観察のポイントです。春~田植えシーズンの間で、モズの仲間だけでもモズ類最小のチゴモズ、赤茶色の羽色が特徴のアカモズ、大型で眼の周りの黒いラインが特徴のタカサゴモズも観察したことがありますので、モズ好きには良い時期になっています。