職員太田の生き物ギーク

■2018

2018年

11月

09日

ツシマウラボシシジミ

 休みの日には、どこかのフィールドに分け入っている職員太田です。

 

今回は、ツシマヤマネコと並んで保護活動が盛んな「ツシマウラボシシジミ」をご紹介します。シジミと名前がついていますが貝ではなく蝶です!!

 

 

 ただし... ご紹介と言っても、この生き物は非常に小さく森林に生息しているため太田の持つカメラでは飛翔する様子を撮影することは出来ないので確実に撮影できる幼虫や見つけた発生卵のご紹介になります…

見事に幼虫ばかりですね...

写真は産卵草と考えられているヌスビトハギに付く幼虫たち。接写するとなんとも淡い色合いで和菓子の様です。蟻が幼虫に乗っている写真がありますが、これは蟻に襲われているわけではなく幼虫が出す蜜を貰いに来ているだけです。シジミの仲間たちは蟻と相利共生にあると言われており、幼虫が出す蜜を貰う代わりに蟻は外敵や幼虫と競合するような虫を追い払う用心棒をしていると考えられています。ちなみにクロシジミはクロオオアリの巣の中で成長します。ここまでいくと用心棒というよりベビーシッターですが。

話を戻してツシマウラボシシジミとはどんな蝶かというと…

 

チョウ目 シジミチョウ科

ツシマウラボシシジミ

学名  Pithecops fulgens tsushimanus(Shirozu & Urata, 1957)

 

1957年に当時、長崎大学の学生だった浦田明夫・池内一三さんが発見した蝶です。学名に対馬と記載される地域亜種となります。原産地はインドで比較的温暖な気候で生息しており対馬にいるのが不思議な蝶です。容姿の特徴はオスの翅表は青く、メスでは黒色で翅裏に一対の黒い点紋があります。国内希少野生動植物種指定をされており、国内では最も絶滅に近い蝶とも言われています…

 

大きな原因は2つ考えられていて

・増えすぎたツシマジカによる植生の崩壊

・植林地の放置による林床への日照量の減少

 

発見当時、対馬内では比較的数多く見られていたそうですが現在では数が激減しております。

減少要因の2つはツシマヤマネコの減少要因と符合しており、対馬での野生動物保護で何が必要なのかを表しています。保護ときくと生かすというイメージがわくかと思いますが、駆除による適正頭数維持も含まれており、何かの命を奪う活動も必要になります。多くの方々に理解してもらうのが難しいかもしれませんが、対馬の場合だとツシマジカを適正頭数に戻さなければ、動物も人も暮らすのが難しい環境になってしまうのではないかと思います。

対馬に人が移入する以前の環境は知る事が出来ませんが、人と共に個体数を維持していた時期があったのですから...

2018年

11月

07日

対馬なお魚達

 

  皆さま、ご無沙汰しております。生き物がとにかく好きな職員太田です。

 

 生き物と出会える方法は沢山ありますが、海に関しては、釣りが大好きで時間を見つけては、地元の釣り仲間達と地磯に通っています。基本的に道は整備されていないので山やら谷やらをウエットスーツ着用のままドンドンと分け入っていく感じで釣り場に向かいます。年間通して数多くの魚と出会える対馬の海ですが、秋は特に青物と呼ばれるブリやヒラマサ、サワラ等が餌を求めてやってきますので最高の時期となります。

 

  冬場になると一気に風が強くなり釣りどころではなくなるので、なるべくいまの時期に楽しみたいと思います。という事で今回の記事では先日の休みに釣れた魚たちをご紹介しておきます!!

 

写真の通りヒラマサがよく釣れており、時々アラも釣れます。

対馬では最近堤防から28.8kgの大物ヒラマサが釣られています!

海の主かと思う大きさですが世界記録では240cm、98.6kgという記録が残っていますのでそれと比べると巨大と言うほどではないそうです...笑

ちなみに味の方は両魚種とも非常に美味しく、釣ったあとはご飯のオカズ、対馬スタッフへのお土産、地元集落での宴会の魚になったりしています。自身でさばいて食べていますが、魚が大き過ぎてキッチンではさばけないのでお風呂場で解体してます... 

知らない人が見たら間違いなく危ない人ですね…

2018年

10月

03日

オキナワルリチラシ

棹崎公園の散策中に見つけた対馬にいるけど南西諸島な名前をした美しい蛾をご紹介します。

 

界 : 動物界 Animalia

門 : 節足動物門 Arthropoda

綱 : 昆虫綱 Insecta

目 : チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera

科 : マダラガ科 Zygaenidae

亜科 : ホタルガ亜科 Chalcosiinae

属 : Eterusia

種 : オキナワルリチラシ E. aedea

 

蛾ですが、非常に鮮やかで並の国産蝶よりも美しいです。頭から胸部、足には見る角度によって色が変化する金属光沢があり、光沢は産地により変化します。

 

生息地は南西諸島をはじめ本州でも見られますが、比較的温暖な気候を好み自治体によってはレッドリストに登録されています。対馬の個体は足や胸部に青色の光沢が強く入った個体が多いような気がします。この蛾はサツマニシキと並んで美麗種と言われています。

 

シカの食害により対馬の植生崩壊が心配される中でも、シカでもなかなか食べないツバキを糧に幼虫期を過ごすため個体数は安定しており、フィールドでは良く観察することが出来ます。

幼虫成虫ともに危険を感じると白い泡を出しますので、観察する時はなるべく捕獲はせず撮影のみに留めておくのが個体にとっては最良です。ちなみに白い泡には青酸を含むため人体には有害です...

2018年

1月

27日

福馬とのトレーニングについて「其之壱」

 

みなさま、こんにちは🐈

太田です!

 

ヤマネコセンターの展示ヤマネコの福馬と一緒に行っているトレーニングの紹介を数回の記事に分けて書いていきます!

 

福馬と一緒に行っているトレーニングはハズバンダリートレーニングと言われるものです。

カタカナの何とも小難しそうな単語で、ヤマネコセンターの来館者の方々にもよく質問をされます。まずは小難しいハズバンダリートレーニングとは何かを簡単にご説明します。

単語を2つにわけると分かりやすくなります。

 

ハズバンダリートレーニング

  ↓        ↓

  受診動作               訓練

 

受診動作とは文字通り診察を受ける事を意味しています。想像しやすいのは風邪や予防接種の時に病院に行くと体温を測ったり、聴診器をあてられたり、舌の色を診られたりすると思います。そのような事を総称して受診動作と言います。そしてトレーニングは訓練です。ですので合わせると受診動作訓練となります。日々の健康チェックで必要となる動作をヤマネコに合わせた形でトレーニングを行っています。

 

では福馬はどのようなトレーニングをしているかは…

次回の記事にて詳しく紹介したいと思います!

■2017

2017年

8月

18日

はじめまして!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブログを見られた皆様、お初にお目にかかります!

 

2017年4月よりNPO法人どうぶつたちの病院の職員になりました太田と申します。

 

主に対馬野生生物保護センター(通称:ヤマネコセンター)にて公開しているヤマネコの飼育や、怪我や病気で保護されたヤマネコが野生復帰するまでのトレーニングを担当しています。

 

出身は静岡県ですが昨年まで熊本で動物看護師をしておりました!

 

日頃、目にする事すら稀なツシヤマネコですが、そのトレーニングとなると自身の経験だけでは対処出来ないことだらけの毎日です。

  

獣医師の先生方や先輩トレーナーの方々にご教授して頂きながら少しでも人とヤマネコ双方が良好な関係を築けるように頑張っていきます!!

 

対馬よりこれから様々な情報を発信しつつ自身の成長も報告できたらと思っています!!

日々の福馬の様子は対馬市が公開しているライブ中継で好きな時に見ることが出来ます。私たちトレーナーも福馬と一緒に映るのでお時間がある時に是非ご覧ください!!